仕事から帰宅したのが午前9時12分。
自宅滞在時間、僅か2分で準備を整え自宅離脱。
この書き出しは、いつもならスキーなんだけど、今日は違って鳥取県の
岩美町で開催された小中学生剣道親善錬成会に遅刻参加。
もちろん、私以外の引率や選手の小中学生は早朝出発。
で、村岡のバス停を通り過ぎた時、段ボール紙に「鳥取」と書いて掲げる
バックパッカー風の男性2名を発見。
引き返して「鳥取市の少し手前までだけど」ってことでピックアップ。
話を聞くと、Aさん34歳は高知県の足摺の人で、絵を描き売りながら
北海道を旅してたらしいけど、思うように絵が売れず挫折して高知に
帰ろうとしているらしい。
Bさん28歳は福岡県の筑前の人で、北海道を野宿旅行中に盗難に遭って
お金も携帯電話も全て無くして福岡に帰ろうとしているらしい。
そんな2人が秋田で出会って合流し、2人で帰郷の旅を続けているとか･･･。
でも、高知に帰るにゃ、このルートは遠回りじゃないかいと思って尋ねると、
都会は野宿をするところがないから、2人して「道の駅」が多い日本海側を
選んで旅して、途中から瀬戸内海に出て、しまなみ海道ならあるけるんで、
そのルートで帰ると言っていた。
何でも、今は長距離トラックは、ヒッチハイクの人を乗せることが出来ないらしく、
ここまで来るまで1ヵ月半もかかったらしい。
ただ、この時期の、この日本海側の気象状況で野宿は、下手すると死ぬわ･･･。
Bさん28歳は、私がピックアップする直前、走る車が跳ね上げた消雪水と雪が
混じった水を浴びたと言っていた。
それに、消雪装置が水を撒く9号線を歩くのは、厳寒の滝に打たれる修行僧より
厳しい修行をする状態。
ってなわけで、道中、低体温に対する注意事項を話しながら、岩美の車の
往来が多いポイントでドロップ。
「これで温かい物でも飲んでなぁ～！」と、男気を出して千円札を手渡す。
ワ、ワ、ワシの昼飯代が･･･。
深々と頭を下げてくれる放浪者達を残し、剣道の会場へGO！
ホントは、もっと遠くまで運んであげたかったけど、こればっかりは仕方ない。
必ず優しい人は見つかるから、頑張って旅を続けて下さい。
私は、あなた達を少しだけども助けた。
私も昔から色んな場面で、見ず知らずの人に助けてもらい優しくしてもらった。
だから、あなた達は、あなた達が出会う人々で困っている人がいれば
少しだけで良いから助けて優しくしてあげて欲しい。
見返りを求めず、施すことに驕らず。
ってか、今回のような経験をしているんだから、するわなぁ～。
ま、今の状況になっている原因は、旅の計画の至らなさと危険予測が
足りなかったことだけなんだから頑張れ。
写真は、ドロップしたポイント。
小さく2人が写ってるけど、これくらいなら判別されめぇ～。
で、その後、剣道の練成会の会場に到着。
良い試合もあったし、マヌケな試合もあったけど、良い練成会だった。
雪降りが凄くて、少し早く終了して帰路に就いた。
帰宅したのが4時過ぎだったんで、そのままガレージで、上司M様から
預かっているモンキーの修理。
一昨日の夜、パッキンセットが届いたんで作業再開。
ピストンとヘッドに付着したカーボンの除去に時間が掛かったのと、
あまりの寒さで1時間で終了。
こりゃ、ロケットストーブでも自作して温かくしなけりゃ、ガレージでの
作業は無理だわ･･･。
で、凍死していないことを願うヒッチハイク中の2人と、剣道の練成会に
参加している小中学生を見ながら、頭を過ぎった歌。
久しぶりに、ギターで音を拾って歌の練習でもしようかのぉ～！
『むすめ』－関取花－
もてたい やせたい 恋をしてみたい
少しチヤホヤされてみたい
新しい場所を思うと 自然と胸がおどるのよ
春が来たら家を出るわと 軽い気持ちで告げた夜
少し寂しそうに笑って 父と母は言ったのよ
学べ 学べ 学べよ 学べ
お前の好きなこと見つけなされ
広い世界に触れてみなされ 夢を見つけなされ
適当に言葉を聞き流し
布団に入ってみたものの
どうにもこうにも眠れぬよ 言葉が回るのよ
小さな私が家を出る それがどれほどのことなのか
軽い気持ちではいけないと やっと気づいたのよ
学べ 学べ 学べよ 学べ
ぜいたく言う前に 学びやがれ
いつか素敵な大人になって 帰ってくるために
泣いて、怒って、そして笑って 過ごしたこの家の日々のこと
そっと心の奥に隠して 私は学ぶのよ 夢を見つけるのよ
