横好きオヤジの見聞録

何をやっても二流か三流で一流にはなれない下手の横好きなオヤジの日記

私は海水浴場カメラマンです

今日はDさんにも誘われたし、昨夜からかなり強い風が吹いてたから、

祝日ではあるけど海に行こうと思っていた。

だけど、残念ながら仕事が長引いて帰宅したら昼を過ぎてたんで、

カイトは諦めて、偉大なる将奥様と食事に行った。

で、ブラブラしながら、ついついハンドルは葛野浜に・・・。

そこには、顔見知りの4人のカイターがエグイ波の海をライディング。

しばらく話をしてたら、Iさんが登場。

湾の中でウィンドサーフィンをしてて、今からカイトをするってことだったけど、

葛野浜はオンが強すぎて小天橋に・・・。

それに合わせて、私も小天橋に移動。

既に、そこでカイトをしてたMさんと話をしながら、Iさんのランチングをサポート。

そして、持ってたカメラで写真を撮る。

今日は・・・、海水浴場カメラマンとして来ました・・・、その笑顔を撮らして下さい・・・、

4秒で撮ります・・・、海水浴場カメラマンの○○○○です・・・。

とは言っていない!

しかも、こんな寒い時には、ビキニのオネェ~ちゃんもいない!!

そんな時、片手に乗りそうな小さな子猫が私の足元に寄ってきた。

私の両足の間に入る。

私が移動すれば着いてくる。

私が立ち止まれば、立ち上がって足にしがみ付く。

周りには、飼い主らしき人はいない。

間違いなく、捨て猫・・・。

猫のことに詳しくはないけど、毛がフサフサで明らかにペットショップで

売られているような猫か、そのミックス。

足早に離れると、波打ち際で丸くなりジッとしていた。

駆け寄って、抱き締めてやりたいと思った。

でも、しなかった。

駐車場に戻った時、ゴミだと思っていた物体が子猫の死体だと気がついた。

それは、砂まみれになっていた。

さっきの子猫の兄弟姉妹であろう。

そんな時、さっきの子猫が、また私の足元に擦り寄ってきた。

人間に捨てられたのに、それでも人間が助けてくれると信じて、人間に擦り寄る。

海水浴場カメラマンの私は、生きようとする子猫と駐車場の屍と化した子猫を

写真に収めるべきだったのかもしれないが、カメラを向けられなかった。

そして、撫でてやることも出来なかった。

食べ物を与えることも出来なかった。

出来なかったと言うより、しなかったと言った方が良いかもしれない。

安易な優しさ、中途半端な愛、一時の感情は、子猫のためにならないと

思ったからである。

それらを与えることは簡単だけど、その子猫を持ち帰り育てることは出来ない。

ならば、人間不信になって逞しく生きていくことを期待して、厳しく接した方が

良いと思った。

育ててくれる誰かに拾われてくれと思った。

まだ、母親の元にいるべき子猫には厳しすぎるとは思う。

ひょっとしたら、明日には屍になっているのかもしれないし・・・。

私自身、情のない人間だと思った。

野良猫は社会問題になっている。

だけど、野良猫を生んだのは誰だ?

それは、人間である。

猫を怨むのは筋違いだ。

捨て猫をして野良猫を増やした人間自身を怨め。

人間社会に侵入してきて問題になっているイノシシ、シカ、クマ、カラスなど、

同じことである。

生きることを諦めた人間は、自分で自分の命を絶つことが出来る。

しかし、動物達は、どんなに厳しい環境であっても、人間に捨てられても、

生きようとするのである。

私も生き物が好きだから、子どもらが飼いたいと言った犬やウサギをはじめ、

多くの生き物を飼ってきた。

その度に「自分で世話が出来なくなったら、自分の手で殺せ」と言ってきた。

それが正しいかどうか、私には分からないが、それが持論である。

今日の子猫を捨てた人は、何で捨てる前に自分で殺さなかったのか?

駐車場で屍となっていた子猫は、車に潰されたのか体力の限界で死んだはず。

飼い主として、それで良いのか???

写真は、華麗なライディングを見せるIさん。

私は・・・、海水浴場カメラマンです・・・、命の笑顔を撮らして下さい・・・。

201011231

201011232