昨日の朝、出勤前に家の裏山の罠を見に行くと、またまたシカが掛かっていた。
今度はメス。
くくり罠は掛けるのが難しいと聞くけど、たった2つの罠で頻繁に掛かる。
生息濃度が濃いのか、私が上手いのか・・・。
ま、私が上手いなんてことはない。
なんせ、罠猟を始めて半月ほど。
誰かに教わった訳でもないし、テキトーに罠を仕掛けているだけ。
もちろん、イノシシやシカが好みそうな場所とか、糞の状況とか、爪痕とかを見る。
でも、ただ見るだけで、テキトーに仕掛ける。
一番気を付けているのは、止め刺しをする時に、こちらが少しでも優位に立てる場所であり、
1人でするために、追い込んでワイヤーを絡められる木や竹がある狭い林の中。
もちろん、それが叩き棒や槍の邪魔になるが・・・。
だから、もっと簡単に罠に掛けようと思えば掛かりそうな場所も多くある。
で、その昨日の朝に掛けたシカだけど、仕事のため仕方なしに罠に掛かったまま放置。
そして、仕事から帰った今日の昼前に刺し止め。
案の定、罠の掛かった足は骨折していた。
一生懸命、逃げようと暴れていたのであろう。
ゴメンなぁ~、怖くて痛い思いを長いことさせてしまって・・・。
今日も涙を流しながら止め刺し。
一応、こないだ持って行ったイタリア料理レストランのタベルナ・サクハタさんに
要るか聞いてみたが、さすがにこないだのシカで手一杯のようで、今回は無理との返事。
他のレストランにあげようかと思ったけど、自分で捌いて自家消費したり近所の人に
あげたりすることにした。
イノシシで捌き方を反省したのと、シェフに捌き方を教えてもらったのと、インターネットで
勉強したので、今日の捌きは完璧とまでは言えないまでも80点くらい。
ロース(背肉)を食べてみたけど、涙が出たほど美味かったです。
美味さだけじゃない涙だけど・・・。
シカは臭いと聞くことが多い。
事実、十数年前に初めてシカ肉を貰って食べた時に、臭くて食べられなくて捨てた。
イノシシもそうだった。
何故なんだろう?
食べてる餌?
止め刺しの仕方?
血抜きの仕方?
内臓の取り出し方?
体温を下げるまでの時間?
狩猟者として初心者の私には、さっぱり分からない。
ただ、自分や家族で食べても美味いし、提供した人からも高評価。
これは、何をやったら悪いかを知るために研究しなければならない。
命を頂くために・・・。
どの獲物でもそうだけど、ブログでは捌いている時の写真はアップしていないものの、
安心して下さい、捌いていますよ!
そして、暫くは罠を仕掛けることを止めた。
自家消費用の肉がなくなったり、誰か命を有難く頂いてくれる人の需要があるまで、
罠は仕掛けない。
獲っても、自家消費できないし、需要もなけりゃ、ただの殺生になってしまうからだ。
私は職業猟師ではない。
だから、需要と心の葛藤の狭間で猟をするのである。