横好きオヤジの見聞録

何をやっても二流か三流で一流にはなれない下手の横好きなオヤジの日記

夏が終わった

夏が終わったと言っても、私の夏が終わったわけではない。

今日は、朝から依頼を受けて中学校の剣道大会の

審判をしに行ってた。

と言っても大袈裟なことではなく、中学校の先生だけじゃ

審判が足らないだけなのである。

昨日は個人戦で、今日が団体戦。

小学生の頃から指導していた子達も試合に出ていた。

中学3年生の彼ら彼女らにとって中学生最後の試合だった。

男子女子とも、残念ながら良い結果は残せなかった。

実力が出せたら、県大会に行けたはずなのだが・・・。

ま、残念だがこれも勝負の世界。

試合が終わって、体育館の外にいた女の子達に声を掛けた。

こないだまで、試合で負けたときには泣いていた子が

「私、高校に行っても絶対に剣道を続けます!」と笑顔で言った。

今まで、試合に負けても悔しさを見せなかった子が

下を向いたまま涙を流していた。

思わず、こっちが涙をこぼしそうになり、背中を向けて握り拳を

天に突き上げ、無言でその場を去った。

君達のその笑顔、その涙が私の宝物なのだよ。

そして今は亡き私の恩師を思い出す。

太平洋戦争のときに特攻隊員で、出撃するまでに戦争が

終わって生きることが出来たその師は、養鶏業を営む傍ら、

中学生の頃の私たちをシゴキまくった。

それはそれは怖い先生だったが、スケールが大きく、

そして優しい人だった。

そんな師も病気には勝てず、あっけなく亡くなってしまった。

彼がいなければ、今の私の人生は全く別のものになっていただろう。

1人の人間が別の人に与える影響の大きさを教えてくれた人である。

私も、今の子ども達に人生の大切なものを与えられるように

ならなくてはならないと思い直した一日だった。

そうそう、「血のションベンが出るくらいせんと強ぉなれん!」が

恩師の口癖だった。

ただ、血のションベンは出したが、師の期待通りに

強くなれなかったのは、誰あろうこの私である。

ちなみに、血のションベン、すなわち運動時に出る血尿は

行軍血色素尿症と言われるヘモグロビン尿である。

これは、剣道特有のもので、他のスポーツではあまり見られない。

兵隊が行進時に足を強く打ちつけるためにヘモグロビン

破壊されることにより起こる症状である。

剣道も打ち込みの際に床に強く打ち付けるために同じ症状が

起こり血尿が出る。

高校生の頃は毎日と言って良いくらい血尿が出ていた。

コカコーラのような色だった。

と言っても初尿だけだが・・・。

個人の医院を受診したら、先生がビックリして

「すぐに大きな病院へ行けぇ~!」と言ってたなぁ。

もちろん、練習しなかったら血尿も出ないので、総合病院を

受診したが何の異常も出なかった。

その後、痛くも痒くもないので放っておいた。

ただ、貧血状態は続いていて、しょっちゅう倒れてた。

ま、当時はそんな知識なんてあるはずもなく、それが普通だと

思っていたのである。

さ、明日からも精進精進!